休憩所にて1
―――某日、FCハウスの休憩所にて。
ゾーイ:おや。休憩かい?
ゾーイは伸びをした。
プロスペール:……まあ、そんなとこ
ゾーイ:うんうん、良い心がけだね!何をするにも根をつめてはよくない!
ゾーイ:何を……するにも!
プロスペール:何を…って
プロスペール:…そういうあんたは?依頼の帰り?
ゾーイ:うんにゃあ??寝過ぎて暇になってね
ゾーイ:今日は休肝日だし、やることがないなぁー
プロスペール:はゾーイに眉をひそめてみせた。
プロスペール:…また飲んでたの
ゾーイ:そりゃあ飲むだろ……寒いし……
ゾーイ:でもこういう時、昔は自分なにを飲んで温まっていたのか思い出せないね。君はいいよなー!!アウラたんぽがいてさー!!
プロスペール:ジンジャーティーでものめばいいんj…だからそういうのじゃないって!
ゾーイ:ええー?色気の無い…
ゾーイ:あんな可愛いアウラになつかれて何も感じないのかい?具体的には寒い夜に君と添い寝がしたいてきな
プロスペール:…あんた僕をどういう男だと思ってんのさ!
ゾーイ:男は男だろ!下半身にレーダーがついてんだから!!
ゾーイ:…………もしかして好みじゃないとか……
ゾーイはプロスペールに顔を覆ってみせた。
プロスペール:どこから説明しようか…この人
プロスペール:……あのねぇ
ゾーイ:うん
プロスペール:………なんていうか、そう
ゾーイ:ほう
エ・レミナ:(本を片手に抱え現れるが、二人の顔と場の空気を確認した途端、踵を返して通り過ぎようとする)
プロスペール:好かれるとか、そういうの
プロスペール:慣れてな………
プロスペール:…ん
ゾーイ:エ氏族のレミナだ!!捕まえろ!!
ゾーイはエ・レミナをハグした。
ゾーイはエ・レミナに頷いてみせた。
ゾーイはエ・レミナに拍手した。
ゾーイはエ・レミナをハグした。
エ・レミナ:人違いです。あとやかましいです
ゾーイ:プロスペールと恋ばなしようよ
エ・レミナ:もうセイカとそんな関係ですか。お盛んですね
プロスペール:話題を大きくしないで
プロスペール:あとそういう目で見ないで
ゾーイ:ええーだってー。慣れてないわけなんだろ?
プロスペール:これからも慣れるかわからないよ
プロスペール:もっと…その、
プロスペールは困惑した表情になった。
ゾーイはプロスペールに素の表情をしてみせた。
エ・レミナ:慣れてない……慣れる…………?(瞼を伏せてこれまでの経緯の想像を膨らませる顔)
エ・レミナ:…………
エ・レミナ:最低ですね
プロスペール:僕より気が利いて誠実で、強いやつとか…ザナラーンの砂の数ほど
ゾーイ:おっ?多感か?
プロスペール:…?
プロスペールはエ・レミナに困惑した表情をしてみせた。
エ・レミナ:他人の色恋沙汰に口を挟むつもりはありませんが、節度は守るべきかと
プロスペールはエ・レミナに動転してみせた。
プロスペール:ねえあんた何か勘違いしてない!?
ゾーイ:節度なんか守ってたら気持ちよくならないぞ~?
プロスペール:ゾーイも思わせぶりな発言すんな!
ゾーイ:あははははは!!
ゾーイは大笑いした。
プロスペールはゾーイに不満を表した。
ゾーイ:まあ、不愛想な魔術おばかより素敵なひとは星の数だろう、そうだろうとも。しかしせっかくの好意の先を、疑うのも失礼な話だぞう
ゾーイ:それはそれとして、エ・レミナはそういう節度ある付き合いがお好みかい??
プロスペール:………………。
プロスペール:(手当たり次第に本を手に取ってページを捲る)
エ・レミナ:黙秘します。しかし差飼っているかと思えばそんな段階ですか……それはそれで苛立ちますね……
ゾーイ:えーわがななだなぁ
ゾーイ:もっと素直に、応援しちゃうぞ☆くらい言えばいいのにエ・レミナ~
エ・レミナ:貴女は苛立たないのですか?好意を向けられているというのに上や下ばかり見て正面から付き合わない魔術おばかに
ゾーイ:私は結構好きだよ?
ゾーイ:追い詰めがいがあるからね!!
プロスペール:…………………
ゾーイは大笑いした。
エ・レミナ:最低ですね
ゾーイ:いや窮地に立たされた童貞ほど激しいセックスになるんだって
エ・レミナ:………………………ほう
ゾーイ:若いとねえ……やけになった時の。パワーっていうの?
プロスペール:(反動でページが破れそうになるのを間一髪で我慢)
ゾーイ:あーあー。グユクとか追い詰めてみようかなあ。でも私の自慢のボディを前に揺らがないんだもんな
ゾーイ:その点ヘグのほうがまだ隙が……?
プロスペールは素の表情になった。
エ・レミナ:どうでもいですが、最低ですね
ゾーイ:あははははは
ゾーイ:だって~未だにアウラバージンなんだよ~。そろそろキメておきたいよ~後学のために
プロスペールは呆然とした表情になった。
プロスペール:公共の場でなんつう話ししてるんだよ!(バタッと本を閉じながら)
ゾーイ:あっはっはっはっは!!
ゾーイ:いいじゃん自宅みたいなもんだよ
エ・レミナ:東方にでも行けば、そのようないかがわしい店もあるのでは?
ゾーイ:違うの!男娼とかではじゃないの!駆け引きの末に楽しみたいの!
エ・レミナ:面倒な変態ですね…………
ゾーイ:趣がある変態と言ってくれよ
プロスペール:(壁に張られたエオルゼアの地図に視線を走らせる。たぶん「ウルダハ」の文字は5回くらい巡ってきてる)
ゾーイ:エ・レミナにだってあるだろー理想のあれそれがー
ゾーイ:プロスペールにもあるだろー、何を逃避してるんだ勝ち組童貞が!
エ・レミナ:公共の場で年下の男に猥褻な話を持ち掛ける変態のどこに趣があるのです?
ゾーイ:芸術は……オープン……的な
ゾーイ:……最近の若い子ってどうなの?やっぱり手をつなぐところから始めるの?
エ・レミナ:理想のあれそれね……せめてそれを語ればどうです、どんなアウラでも良いわけではないのでしょう
エ・レミナ:プロスペールにはそれも難しい話でしょうね
ゾーイ:えー??割とどんなアウラでもいいけどぉー……大柄な方が好みかな
エ・レミナ:何故?
ゾーイ:何故ぇー?…………
メアはベイビーオポオポに手まねきした。
メア:あっれ~?
ゾーイ:……ぶふっ……だめだめちょっと、自分の思考が恥ずかしい。ふっふふふ
メア:お疲れ様ッスセンパイたち!
ゾーイ:おーや。お疲れさま!
エ・レミナ:貴女が恥じらうなど……いろいろな意味で気持ち悪いですね……
プロスペール:(「グリダニアの文字を6回目に読もうとして)…あ
エ・レミナ:……ああ、たしかこの間エレルヘグが勧誘してきたという
ゾーイ:む。そうか、あのときエ・レミナはいなかったからね
メア:(右手に骨付きの肉を、左てにはエールの瓶を持ち
プロスペール:…リムサ・ロミンサの……
メア:はいッス!ヘグセンパイに誘っていただいたメアっていいます!
ゾーイ:あっははは!順調に飲んだくれてるねえ
ゾーイ:いいぞ!
ゾーイはメアのことを大笑いした。
メア:何言ってんスか。エールは水がわりッスよ~!
メアはゾーイのことを大笑いした。
エ・レミナ:謙虚なのかふてぶてしいのか、判断に困る新人ですね……
ゾーイ:まあまあ。仲良くしておあげよ。故郷から出てきたばかりらしいからね
プロスペール:…!
メア:自分! ヴィゴラス・スタリオンとデインティ・リリーの娘、ギャロッピング・メアっていいまス!
メア:こっちはたまたま仲良くなったオポオポちゃんッス!
セイカ:ただいま…、あれ、みんな…なにしてるの?
ゾーイ:おや、おかえりセイカちゃん
ゾーイ:こっちは元気に猥d
セイカ:猥d…?
プロスペールはゾーイに眉をひそめてみせた。
プロスペール:……ん、(軽く咳払い)
ゾーイ:おっ。しょうがないにゃあ
ゾーイはプロスペールにウィンクしてみせた。
ゾーイ:気になったらプロスペールにきいてみるといいよ!
プロスペール:最後こっちに振ってくるのかよあんた!
メア:こんちゃ~ッス!セイカセンパイ!
セイカ:…メアも、ただいま…。
セイカ:気になる…、どうしよう、聞いちゃおうかな?
プロスペール:…飲み物、置いたら。ここフリーカンパニーの共同の場所、だし
ゾーイ:うんうん、楽にしたまえよ
メア:ウッス。じゃあ隣失礼して良いッスか?
ゾーイ:勿論!どうぞどうぞ
エ・レミナ:エ・レミナ・セス。(視線と耳の揺れで正面の席を促す)
プロスペール:……(セイカが小首を傾げるのをみて、もう一度地図に集中する)
ゾーイ:何……あの小悪魔風をかわそうとするとは……こじらせた奴は本当に手強いな……
ゾーイ:そこがまた突き崩しがいがあるんだ……
メア:レミセンパイッスね!
エ・レミナ:レミ…… ……まぁ、好きに呼んで構いませんが……
ゾーイ:え=じゃあ私も、レミナ☆って呼ぶ~~
セイカ:……ふふ(微笑むだけで、一緒に地図を覗き見てみる)
ゾーイはセイカに柔和に微笑んでみせた。
プロスペール:…えっと……クルザスの展望台は……(指は大陸の北を指しているが、視線は泳ぎに泳いでいる)
エ・レミナ:刺しますよ?
ゾーイ:ヤァンッ
メア:あ、スンマセン。話の腰おちゃったみたいッスけど
メア:なんのお話してたんスか!
ゾーイ:猥d恋ばなだよ!
メア:(骨つき肉にかぶり付き、骨ごと食らってそれをエールで流し込む
ゾーイ:いやね?私がアウラバージ、えーとアウラの方とお付き合いをしたことがありませんから
ゾーイ:どういうね!のがね!良いかなって話を、やだーこれ私が自分で恥ずかしい話を掘り返した感じじゃない?
エ・レミナ:問題ありません、実際に恥ずかしいので
ゾーイ:ちょっとお!
メア:そいえば初めて会ったときもエグセンパイとぐゆゆセンパイが両脇にいたッスよね
ゾーイ:うん!!アウラを両手にモテる女ごっこしてた!!
セイカ:ゾーイはどんなアウラが好きって話…?
ゾーイ:まあーうんーどうせなら大きいアウラがいいなーって話まではしたんだけどさー……
セイカ:そっか…(心持ち眉尻が下がる)
プロスペール:……?(隣のセイカに気がつく)
ゾーイ:あっ!?ちっちゃくて可憐なアウラも良いと思うよ!?男のね!!オスラの好みとして!
セイカ:! ……。(満足げ)
メア:そういえばアウラの人って男と女で全然体格違うッスよね~!
プロスペール:(セイカの表情が戻ったのを見て少し安心する)
セイカ:小さくても、いいって。(満足げにプロスペールを見上げる)
ゾーイ:あの体格差もワンダフルでテイスティだよねえ……
ゾーイ:うめえ……
ゾーイ:鱗しゃぶりたい……
セイカ:!? …鱗、かたいよ?
メア:ウチらは男も女も他のヒトらに比べたら大きいッスもんねぇ
エ・レミナ:ゾーイ、セイカもいるので下品な話題は程々に
ゾーイ:ああーん
プロスペール:…! …自信、持ったらいいのに(ぽそ、と)
セイカ:…?(何か言ったかとプロスペールを見上げる)
プロスペール:……何も(地図に向かった指がイシュガルドの場所を指す)
ゾーイ:種族の差は珍しくないが、同種族でも男女の差が激しいのはなかなかね……
ゾーイ:やっぱりルガディンだと、大きければ大きいほど魅力的かい?
メア:んん~~~デカいというより強いかどうか? って聞いたことあるッスけど
ゾーイ:ふむ、強いかどうか……腕っぷしの強さで女を獲得するのはミコッテだけど、エ・レミナもどうだい、やっぱり強い人が好みとか??
エ・レミナ:黙秘します
ゾーイ:なんだよー!!
ゾーイ:あ。じゃあ……セイカは?好みのタイプ
ゾーイはプロスペールに不敵な表情をしてみせた。
プロスペール:(教皇庁を指した指がぴく、と止まる)
セイカ:好みのタイプ…?
プロスペールはゾーイに何かに気づいた表情をしてみせた。
セイカ:…………秘密。(にへ)
ゾーイ:ああーん!みんなして、もーう!
ゾーイ:許した!
エ・レミナ:……存外あざといですね……
プロスペール:……………(横目で様子を伺い、また視線を地図に戻す)
ゾーイ:でもそっかー。強いひとかー。強いのもいいよなー……
ゾーイ:単純に、雄!って感じがいいよなあ…
メア:アタシがこっちに来たのって、ケンシキ?を広めてくるってーのと
メア:旦那探してこいっつーことらしいんスよねぇ
ゾーイ:へえ!お眼鏡にかなう相手はいそうか?
メア:わかんねえッス!
メアはゾーイに大笑いした。
ゾーイ:なんだよー!
ゾーイはメアに大笑いした。
エ・レミナ:ほう、ローエンガルデにそのような文化があるとは聞いたことがありませんが……
セイカ:メアのお家だけなのかな…?
メア:他のセンパイがたには話したッスけど、ウチ山賊なんスよねぇ
プロスペール:………(相変わらず地名に目をやっているが、話は聞いている模様)
ゾーイはベイビーオポオポをなでた。
メア:アタシ、一人娘なんで将来は統領になるっつーことなんで、そのためってことらしいッス
メア:オトンもそうしたらしいッス
エ・レミナ:……要は人生修行ですか……
ゾーイ:ふうむ……。一族に良い人を迎え入れるんだね。割りとオープンな感じで良いじゃあないか
メア:いあつまでかかってもいいけど、自分たちが死ぬまでには帰ってこいって言われてるッス!
ゾーイ:あっはっはっは!微妙なプレッシャーだなあ……あ
―――壁に掛けられた時計から、時刻を知らせる音が響く。
ゾーイ:いっけねサンソンに呼ばれてたの忘れてた
ゾーイ:こんな時間じゃんもぉー!!どたばたして悪いけどお先に失礼!
ゾーイ:また恋ばなしようね☆
ゾーイはウィンクした。
セイカ:うん、またね…
セイカはゾーイに笑顔を見せた。
エ・レミナ:慌ただしい変態ですね……
メア:はいッス!
メア:お疲れっした!!
プロスペール:………さて(地図から目を離して)僕もそろそろ、新しい本を借りにいくか
セイカ:私も行く…
エ・レミナ:ほう、新しい本を……詳しく聞かせて貰いましょう
プロスペール:(セイカとエ・レミナに)…別にいいけど。(それからメアに)…あんたも、行ってみる?
エ・レミナ:見識を広めるのであれば、書物に目を通すのも有用な手段の一つでしょうね
メア:本ッスか~……いいッスね!
メア:読んだこと無いッスけど!
メアは大笑いした。
プロスペール:………ま、まあ
プロスペール:ついてきて
セイカ:うん…
メア:了解ッス!
エ・レミナ:では道すがら、じっくり聞かせて貰いましょうか……
―――メンバーの足音が遠のき、休憩所には静寂が。
ソファとテーブルの上へ、昼下がりの光が差し込んでいる。
- 最終更新:2019-01-27 11:36:47